下垂部の悩みと真皮ヒアルロン酸の関係
私たちNラボが実施した1,000名以上を対象とするユーザーアンケートとインタビューでは、エイジングによる肌悩みの中で最も多く挙がったのが「下垂部(顎・頬・フェイスライン)の形状変化」でした。輪郭がくずれたり、あご下にたるみが出てきたりといった悩みが約半数を占めています。
しかし、そのうち9割以上の方が「満足のいく解決策を見つけられていない」と回答しており、顕在化している悩みでありながら未解決のテーマであることが浮き彫りになりました。
下垂部の形状変化の背景には、肌の土台を支える真皮ヒアルロン酸の減少があります。ヒアルロン酸が減ってボリュームを失うと、頬やフェイスラインは支えを失い、たるみや輪郭の崩れにつながるのです。
そこでNラボは、この「真皮ヒアルロン酸を減らさない」という新しいアプローチに注目。その研究成果があるのがカワラヨモギ花由来エキスです。
「今感じている肌悩み」と「その肌悩みを解決できているか」についてのユーザーアンケート
下垂部(顎・頬・フェイスライン)の悩みが多いものの、現状対策ができている人は少ない
真皮ヒアルロン酸を守る新知見:カワラヨモギ花由来エキス
真皮ヒアルロン酸を減らすタンパク質「HYBID」
肌の厚みや弾力、ふっくら感を支えるのは真皮に存在するヒアルロン酸です。しかし、加齢や紫外線、乾燥、炎症などの刺激によって分解が進み、量も質も低下していきます。近年、その分解を加速させる主要因として注目されているのが「HYBID(ハイビッド)」というタンパク質です。HYBIDが発現するとヒアルロン酸は細かく断片化され、肌のふっくら感や厚みが低下してしまいます。
日本初メカニズム発見の歩み
Nラボの研究開発パートナーにて、HYBIDにブレーキをかける可能性を持つ植物を探索するため、約400種の植物をスクリーニング。その研究から強い抑制作用を示したのがカワラヨモギ花由来エキスでした。5年以上にわたる検証を経て、マイクロRNA(miR-486-5p)を介してHYBID発現を抑制するメカニズムが明らかになっています。 この“カワラヨモギ花由来エキスによるマイクロRNAを介したHYBID抑制”は日本で初めて示されたメカニズムであり、真皮ヒアルロン酸を守る新しい知見として位置づけられます。
この成果は2025年、国際化粧品成分展示会PCHiにて日本企業として唯一の金賞(Fountain Awards Gold)を受賞し、その意義が国際的に認められました。
カワラヨモギ花由来エキスによる日本初のメカニズム解明:マイクロRNAを介したHYBID発現抑制
カワラヨモギ花由来エキスがmiR-486-5pの発現を誘導し、その結果としてHYBIDの発現を抑制。これによりヒアルロン酸分解が抑えられ、真皮ヒアルロン酸を守る新しい仕組みが確認された。
HYBID抑制メカニズムの確認
研究では、HYBID発現の変化とヒアルロン酸分解の有無を細胞レベルで検証しました。
HYBID発現抑制:成人由来の線維芽細胞ではHYBIDの発現が高まっていましたが、培養液にカワラヨモギ花由来エキス(1%)を加えることで、その発現が抑制されました。
ヒアルロン酸分解抑制:炎症刺激を与えた線維芽細胞では高分子ヒアルロン酸の分解が進みましたが、同エキスの添加により分解が抑えられ、ヒアルロン酸が96%残存しました。
これらの結果から、カワラヨモギ花由来エキスはHYBID発現とヒアルロン酸分解の両面に作用し、真皮ヒアルロン酸を“減らさない状態”へと導くことが確認されました。
真皮線維芽細胞 HYBID 発現抑制作用と真皮線維芽細胞高分子ヒアルロン酸分解抑制作用
成人由来線維芽細胞において高まったHYBID発現が、カワラヨモギ花由来エキス(1%)の添加によって45%抑制された。右図:炎症刺激を与えた線維芽細胞では高分子ヒアルロン酸の分解が進みましたが、カワラヨモギ花由来エキス(1%)の添加により、その減少が抑制され96%残存した。
臨床試験結果 4週間連用塗布
半顔にカワラヨモギ花由来エキスを配合した製剤を4週間塗布した試験では、小鼻横の凹みにパンプアップ(ふっくら感)が見られ、フェイスラインには引き締まりが確認されました。さらに画像解析により、真皮厚やマトリクス構造の密度が改善することが示されています。
半顔使用で頬はふっくらとパンプアップし、輪郭は引き締まった
半顔に製剤を4週間塗布した試験の結果画像。ブルーがパンプアップ(ふっくらした部分)、オレンジが引き締まった部分です。製剤使用側にはほうれい線などで凹みやすい小鼻横にパンプアップが見られ、ゆるみやすいフェイスラインには引き締まりが確認できました。
真皮構造が密になり、厚みもアップ
カワラヨモギ花由来エキスを配合した製剤を無塗布/塗布を比較。塗布後は真皮の厚みが増し、コラーゲンやエラスチンなどの構造が密になっていることが確認された。
HYBIDの働きを抑えて、真皮ヒアルロン酸を減らさず守るという新しいアプローチ。
カワラヨモギ花由来エキスの力で、“減らさないケア”を実現することで、肌のふっくら感と弾力を長く支えます。
ありのままの自分を愛し、心地よい手入れを通じて本来の美しさを引き出すために――Nラボはこれからも進化を続けます。